Doshisha University
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学部長挨拶

Message from the Dean

グローバル・コミュニケーション学部は、同志社大学創立以来の教育理念である「国際主義」の伝統を継承し、さらに充実・発展させるために、2011年、京田辺校地に開設されました。
学部創設から13年間が経ちますが、この短期間であっても想定外の問題が次から次へと世界規模で生じています。自然災害や気候変動・環境問題、原子力問題、紛争・難民問題、感染症問題など、私たちが直面しているのは、ひとつの地域や専門分野だけでは解決し難い、複合的な危機です。このような未知で正解のない問題に立ち向かうためには、異なる文化や専門分野を超えたコミュニケーションを通じて、多様な知識や視点を統合し、協力して解決策を探求することが重要です。

本学部は、現代世界のグローバル化の構造と動向に対する理解、及び異文化に対する理解を基礎に、高度な外国語運用能力をもつコミュニケーションの担い手として、ビジネスや国際政治・教育・文化交流等に関わる非営利事業の諸分野で、facilitator(人と人をつなぐ)、negotiator(人と交渉する)、administrator(人をまとめる)として活躍できる国際人の養成を目的としています。

本学部はグローバル・コミュニケーション学科の中に、英語コース、中国語コース、留学生を対象とする日本語コースの3コースが設けられています。各コースでは、それぞれの言語の卓越した運用能力とコミュニケーション能力を育成するために、基礎となる言語の4技能、「話す、聞く、読む、書く」能力を段階的に強化していきます。そのため、外国語科目では少人数制クラスをとり、密度の高い、きめ細かな教育指導を行います。実習系の演習科目に加え、講義系科目として3つの専門科目群、すなわち、1)グローバリゼーションの理解およびそれに伴う諸問題を扱う科目群、2)異文化理解、異文化交渉に関する科目群、3)言語そのものに関する科目群を配置しています。さらに、専門分野への理解力・研究推進能力の養成を目指す「専門演習(ゼミ)」と総合的な実践性の伸長を目指して3コース横断的に行う「Seminar Project」を設けています。英語コースには教職課程が設けられ、中学校教諭一種免許(英語)、高等学校教諭一種免許(英語)の取得も可能です。これにより、次世代の英語教育を担う教員の育成も始まっています。

英語コースと中国語コースでは1年間の「Study Abroad」(海外留学)を必須とし、外国語運用能力を伸長し、異文化理解の深化を図ります。日本語コースは4年間同志社大学に留学し、日本語学習ととともに、社会実習やインターンシップによって実践性を養います。他の学部に比して卒業に必要な履修科目である必修科目および選択必修科目が占める割合が高く、実践と教養のバランスのとれたカリキュラムに沿って、段階的かつ着実に勉学に励めるのが本学部の特徴です。また、いずれのコースも各言語の検定試験等での数値目標ないしはレベル目標という具体的な指標を掲げ、確実に到達できるよう指導を行っています。

国際性とは、単に外国語に通じ、海外の人々と円滑に交流することだけを指すわけではなく、異なる思考や生活観を深く把握し、共感できること、世界の多様な文化や価値観に目を開くことを意味します。ただし、自分で考え、自分にしかできないことを追求する、自立した個人であることを忘れてはなりません。
校祖新島襄は1875年に「智識あり品行あり、自ら立ち自ら治る人民、いわゆる一国の良心とも謂う可き人々」の育成を目指して、同志社英学校を創立しています。この新島の精神を基礎としながら、学びを深め、国際社会に対して何ができるのか、何をしなければならないのかを共に考えていきましょう。皆さんの活躍を期待しています。