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2015.06.22
2015年6月17日(水)4講時の「多文化間コミュニケーション」の授業は、ゲスト・スピーカーによる講義をお願いしました。講師は、昨年に引き続き、大阪のシナリオ・センターの武藤哲也氏です。プロのシナリオ作家を育てておられる武藤氏に、業界のちょっとした裏話を伺いつつ、簡単なシナリオ執筆の手ほどきを受けました。
そして、異文化摩擦事例を取り上げ、ミニ・シナリオを執筆しました。シナリオ執筆を通して、留学生のみなさんからいろいろな感想が寄せられたので、一部を紹介します。
・シナリオを書く方法は全然知らなかったのですが、この機会に知ることができて、うれしく思いました。
・シナリオを通して、コミュニケーションにどう生かすかを学びました。人によって反応が違うから、面白い、楽しいと思います。しかし、感情や気持ちを行動でどう表すか、それを文字で書くことは難しかったです。
・シナリオの作成とコミュニケーションは共通点があります。シナリオがリアクションを通じて、相手に自分が意図することは、非言語コミュニケーションと似ています。
・同じ状況でも人によって考え方が違うのは、シナリオだけでなく、実生活にも共通しているので、コミュニケーションの仕方を理解するのに役立ちます。
講義では、次のような設定でシナリオを作成しました。学生食堂のテーブルで、留学生(主人公)は初対面の日本人学生と食事をしています。日本人学生は、留学生に、どこの出身か、何学部かなど、一方的に、質問をしてきます。この状況で、留学生はどのように答え、どのようなリアクションを取るのを考えました。同じ状況であっても、留学生の性格と感情によって、リアクションは大きく変わります。つまり、シナリオを書くことで、自分本位の考えや感情を押しつけることなく、いろいろな方向から考えていくことができるようになります。シナリオ執筆を通して、多方面から考えてみることは、異文化理解の一つの手段です。それを学生のみなさんが理解してくれたことをうれしく思います。
なお、今年は受講生が外国人留学生ばかりでしたので、来年は日本人学生も受講してくれることを期待しています。