Doshisha University
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学部長挨拶

Message from the Dean

1864年、校祖新島襄は函館から出国しました。「アメリカの学問を修行したい。それに世界も一周してみたい」と函館からの脱国に手を貸してくれたアメリカ商船の船長W.T.セイヴォリーに、通訳を通してその思いを伝えています。まだ鎖国の時代、海外への渡航は固く禁じられており、それを犯せば死罪も覚悟せねばならない時代に、広く世界を視野に入れた校租の思いは、同志社大学の教育理念のひとつである「国際主義」として脈々と受け継がれています。その「国際主義」の伝統を受け継ぎ、それの更なる発展に貢献するべく、同志社大学の13番目の学部として、2011年4月、グローバル・コミュニケーション学部が京田辺校地に開設されました。学部開設から9年が経ち、今年度は節目の10期生を迎える年となりました。

同志社大学の前身である同志社英学校が創立されたのは1875年です。それから145年の歳月が流れました。この間に世界は大きく変わりました。ごく限られた人々が覚悟をもって船で海を渡り外国へ行った時代から、多くの人々が飛行機で海外に気軽に出かけ、日本へもさまざまな国々から多くの人たちがやってきます。また、インターネットによって世界中の情報を瞬時に手に入れられる時代となりました。先見の明をもち世界に目を向けた校祖新島でさえ想像しえないほど急速に世界の物理的な距離は縮まっています。

けれども一方で、世界では貧富の格差の拡大や国家・民族間の争い、差別や偏見などによる分断も深まっています。また、地球温暖化や気候変動、感染症の拡大など、世界の英知を結集し、協力して解決しなくてはならない問題も山積しています。現代ほど真の意味での「世界へ通じる対話力」が求められている時代はないのです。

グローバル・コミュニケーション学部は、現代世界のグローバル化の構造と動向に対する理解、及び異文化に対する理解を基礎に、高度な外国語運用能力をもつコミュニケーションの担い手として、ビジネスや国際政治・教育・文化交流等に関わる非営利事業の諸分野で、facilitator(人と人をつなぐ)、negotiator(人と交渉する)、administrator(人をまとめる)として活躍できる国際人の養成を目的として創設されました。

本学部はグローバル・コミュニケーション学科の中に、英語コース、中国語コース、留学生を対象とする日本語コースの3コースが設けられています。各コースでは、それぞれの言語の卓越した運用能力とコミュニケーション能力を育成するために、基礎となる言語の4技能、「話す、聞く、読む、書く」能力を段階的に強化していきます。そのため、外国語科目では少人数制クラスをとり、密度の高い、きめ細かな教育指導を行います。実習系の演習科目に加え、講義系科目として3つの専門科目群、すなわち、1)グローバリゼーションの理解およびそれに伴う諸問題を扱う科目群、2)異文化理解、異文化交渉に関する科目群、3)言語そのものに関する科目群を配置しています。さらに、専門分野への理解力・研究推進能力の養成を目指す「専門演習(ゼミ)」と総合的な実践性の伸長を目指して3コース横断的に行う「Seminar Project」を設けています。英語コースでは、2017年度から新たに教職課程を設け、中学校教諭一種免許(英語)、高等学校教諭一種免許(英語)の取得も可能となりました。これにより、次世代の英語教育を担う教員の育成も始まっています。

英語コースと中国語コースでは1年間の「Study Abroad」(海外留学)を必須とし、外国語運用能力を慎重し、異文化理解の深化を図ります。日本語コースは4年間同志社大学に留学し、日本語学習ととともに、社会実習やインターンシップによって実践性を養います。他の学部に比して卒業に必要な履修科目である必修科目および選択必修科目が占める割合が高く、実践と教養のバランスのとれたカリキュラムに沿って、段階的かつ着実に勉学に励めるのが本学部の特徴です。また、いずれのコースも各言語の検定試験等での数値目標ないしはレベル目標という具体的な指標を掲げ、確実に到達できるよう指導を行っています。

「コミュニケーション」という言葉は、「分かち合う」という意味のラテン語communicare(コミュニカーレ)を語源としています。人と人とが相互に理解し尊重し合って共に生きていくためには、お互いの思いや考えを分かち合おうとする弛まぬ努力、つまり「コミュニケーション」が必要なのです。本学部での学びをとおして、広い視野を持ち、豊かなコミュケーション能力をもって新たな社会の創造に貢献する人物へと成長してほしいと願っています。