海外各国からGCへ留学中の学生が、日本での学びをレポート。
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2020.01.31
2019年12月12日、13日の「第4回国連世界観光機関/ユネスコ観光と文化をテーマとした国際会議」に合わせて13日に開催された、市民も対象にした持続可能な京都文化観光を維持するためのシンポジウム、「世界文化遺産活性化シンポジウム」に参加しました。
在2019年12月13日參加了在京都舉行的「世界文化遺産活性學術研討會」。這個學術研討會是為配合於12日~13日,世界旅遊組織(UNWTO)及聯合國教科文組織(UNESCO)合辦的以觀光與文化為主題的第4次國際會議而舉辦,目的為維持京都文化的可持續旅遊,一般市民也可以參加。
シンポジウムの内容
当日は世界観光機関(UNWTO)のExecutive Director、Mr. Manuel Butlerのご挨拶で開会しました。そして、モデレーターの京都府立大学副学長、宗田さんの進行のもと、二部構成のシンポジウムで、様々なパネリストから報告がありました。
第一部では「世界文化遺産保存とその活用」をテーマに、京都市長の門川さん、筑波大学大学院・世界遺産専攻の稲葉教授と日本イコモス国内委員会副委員長の苅谷さんが世界文化遺産、特に京都の場合について話してくださいました。例えば、京都市ではバスの混雑やホテルの乱立などのオーバーツーリズム問題を抱えていると同時に、文化遺産の保護と活用という観点で「京都モデル」として注目されているそうです。また、京都の文化的景観を守るために行った取り組みや、文化遺産・観光・住民の関係に対する考えについて述べました。
第二部では「観光コンテンツとしての世界遺産活用例」がテーマです。下鴨神社の京條さん、仁和寺の吉田さん、株式会社 on the tripの成瀬さんと京都市観光協会の番匠さんが実際にどのように活動しているのか、活動に対する考えの詳細を伺いました。例えば、仁和寺が東京カメラ部と共に「仁和寺の風景を未来に残すプロジェクト」を始めた理由や、神社仏閣・博物館・芸術祭などで音声ガイドの役割と取り組みなど、これらの活用例について話してくださいました。
研討會的內容
當日的研討會首先由世界旅遊組織(UNWTO)的Executive Director—Mr. Manuel Butler的演講開幕,接著在主持人—京都府立大學副校長宗田先生的引導下研討會分為兩場,其後演講者就各場的主題分享各種意見及見解。
第一場的主題為「世界文化遺産的保存與活用」,本場的演講者—京都市長門川先生,筑波大學大學院世界遺産專業稲葉教授與日本ICOMOS國內委員會副委員長苅谷先生,三人特別就京都的情況分享了各種情報與見解。例如:京都市現正面臨遊客過多而導致市內巴士過分擠迫以及各區酒店亂立等問題,但與此同時,以文化遺產保護與活用這觀點來看的話,京都正以「京都model」這一模範而受到注目。除此之外,演講者也分享了為了保護京都的文化景觀而進行的各種政策以及圍繞文化遺産・観光・居民這三者的關係的見解。
第二場的主題為「作為觀光資源的世界遺産的活用例子」,本場的演講者—下鴨神社的京條先生,仁和寺的吉田先生、股份有限公司on the trip的成瀬先生及京都市観光協会的番匠先生則分享了他們所實行的各種活用例子以及其見解。例如:仁和寺與東京相機部共同舉辦的「把仁和寺的風景留到未来計劃」及神社寺廟、博物館、藝術祭典的聲音導遊的功用等活用例子。
参加後の感想
2回生になり、春学期の必修科目「ワークショップ現代日本社会1」と秋学期の選択必修「日本のツーリズム」ではそれぞれホテル業界、伝統産業、観光や世界遺産にまつわる内容を扱っています。これらの授業では地域発展・文化遺産の保護における観光産業の必要性と観光公害問題について色々考えさせされました。
都市開発や観光開発によって、京都市では町並みの景観・風情が失っていくのではないかと危惧されたり、世界中には世界遺産が危機遺産になってしまったりすることが起きています。しかし、シンポジウム中に「令和の(徳川)家光を募集しています」という冗談があったように、現実的な問題として文化財の保護・保存にはとてもお金が掛かります。観光の収入は地域の復興や文化遺産の維持に大きな貢献をもたらしていると考えられ、簡単に観光事業を禁止することはできません。
こういったジレンマの中で、シンポジウムで紹介されたいくつの取り組みは私にとって目からウロコでした。例えば、観光を通して地域の住民との連携で将来の文化の担い手を育成するという考えです。観光業界が協力を得られるだけではなく、住民も自分の地域の歴史・文化に対する認識を深めることができます。その結果、次の世代への伝承、若者の参与の向上にも繋がるとのことでした。
また、一般的に撮影に対する規制が厳しい神社仏閣が多いですが、仁和寺はあえて撮影プロジェクトという取り組みを始めました。そのきっかけは、2016年に被災された熊本城では写真愛好家や観光客の写真が石垣修復時の参考になったからでした。自然災害が多い日本で万が一何かあった時、建築物を様々な角度で写った写真は貴重な資産です。仁和寺では撮影環境を整える代金としてやや高額な拝観料が設定され、その拝観料の一部は文化財保護の資金となります。観光客の撮影マナー問題と文化財保護の両立をこのように考えることもできると、固定観念が覆されたように感じました。
「観光を担う=文化を担う」という考えには賛否両論ありましたが、「開発と保存の両立」というジレンマは絶対の正解が存在しません。文化保存のための保存だけではなく、保存するための活用という考え方は私にとって逆転の発想でした。
參加後感
在升上Year 2後,在 Semester 1的必修科目「Workshop現代日本社會1」及Semester 2的選修科目「日本的旅遊觀光」分別學習了關於酒店業界、傳統業界、觀光及世界遺產的現狀。通過這兩個科目,讓我開始思考觀光業界對於地域發展與文化遺產保護這兩個層面上的必要性及各種觀光公害問題的對策。
因進行城市開發及觀光開發,京都市讓人擔心會否因此而逐漸失去原有的景觀及風土人情,世界各國也正發生著因過度開發已令世界遺產變成瀕危世界遺產等問題。但是,就如在研討會中出現了「令和時代的(德川)家光募集中」這一玩笑般,現實中保護及保存各種文化財需要大量資金,觀光的收入也為地區復興及維護文化遺產作出巨大貢獻,所以並不能簡單地一刀切禁止觀光事業。
在這兩難的局面下,這次的研討會中所介紹的數個對策讓我感到當頭棒喝。例如通過觀光這一手段去培育地區居民成為將來的文化繼承人。這樣做的話不止觀光業界可得到居民的幫助,居民也可加深對自己所居住的地區的歷史認識。做到世代傳承的同時,也可增加年輕人的地區參與度。
除此之外,一般來說很多神社寺廟也是不可拍照的,但仁和寺卻偏偏發起了以攝影為主的計劃。這計劃的靈感來指2016年的熊本地震後,各地的攝影愛好者舊時所拍的照片在修復嚴重損毀了的熊本城時成為了很好的參考資料。日本是經常發生自然災害的國家,所以捕捉了建築物的各種角度的照片在萬一再次出現同樣情況時能發揮很大的作用。仁和寺是次的計劃設定了稍微昂貴的參觀費作為佈置攝影環境的費用,收益的一部分將會用於文化財的保護。這計劃推翻了以往的守舊觀念,不只能籌集保護文化財的資金,也解決了觀光客的攝影禮儀問題。
「開發與保存」這兩難問題並沒有絕對正確的答案,對於「推廣觀光=推廣文化」這一概念,有人贊成也有人反對。但對於我來說,不僅只是為了保存而去保存,而是為了保存去活用這一個思路是一個新的視角。
最後に
私個人的には伝統工芸に興味があり、文化財を通して歴史・文化を理解するのが好きで、神社仏閣・博物館などの文化施設巡りが趣味です。そのため、素人でありながらも、歴史的・文化的な意義を有する貴重な文化財が天災や人災で損害を受ける度に、あまりの惜しさに心が痛みます。文化財や伝統工芸の保存・伝承のために、留学生として自分のできることを最近考えるようになりました。残念ながらはっきりとした答えはまだ出せなかったですが、今回のシンポジウムで新たな角度で考えてみることができたような気がします。
正直、文化・観光業界の行政関係者だけではなく、一般市民も対象だとは言え、「シンポジウム」と聞くと、なんとなく敷居が高いと感じます。学生が参加してもいいのかと、参加の申し込み前に悩んでいました。しかし、こういったシンポジウムや講演会を通じて自分とは異なる視点の考え方に接触し、業界に関わる方々の生の声に触れることができ、感銘を受けることも多々あります。参加する度に大変勉強になり、これからも都合がつけばたくさん参加したいと思っています。
京都市に限らず、他の近畿地方の市町村や博物館などの文化施設でも様々なテーマなイベントが行われているので、ぜひ、皆さんも日本での留学期間中にたくさん参加してみてはいかがでしょうか。
結尾
雖然我是行外人,但因我個人對傳統工藝非常有興趣,也喜歡到神社寺廟及博物館等地方通過文化財去認識當地的歷史及文化,所以每當因天災人禍而令有著歷史文化意義的珍貴文化財受損時我都感到非常心痛可惜。最近開始思考為了文化財及傳統工藝的保存與傳承,作為留學生的自己可以做些什麼。雖然到現在還未想到確實的答案,但藉著參加了今次的研討會,得到了從新的角度去思考的念頭。
老實說,雖然今次的研討會並非只招待文化及觀光業界的人士,一般市民也可以參加,但「學術研討會」這字眼,總有一種門檻很高的感覺。我在起初申請參加前也煩惱了一會作為一個小小的大學生是否能夠輕易的去參加,會不會顯得格格不入。不過在實際參加這些學術研討會或演講會後,總能接觸到不同角度的思考方式及得到機會去聆聽相關業界人士的聲音,令我獲益良多,今後要是時間能配合的話希望能參加更多不同範疇的學術研討會或演講會。
不只京都市,其他近畿地方的市町村及博物館等各式各樣的文化設施也會不定期就各種主題舉行活動,希望大家也不妨把握難得的留學機會,多嘗試一下參加這些活動。
グローバル・コミュニケーション学部 日本語コース 2年 蔡紫盈
Faculty of Global Communications Japanese Course – Year 2 蔡紫盈