海外各国からGCへ留学中の学生が、日本での学びをレポート。
日本で出合った新鮮な体験を生き生きと伝えます。
2021.12.08
(2021.11.22、新町キャンパスにて)
日本での就職を希望する日本語コースの学生たちは、ほぼ内定をもらいます。留学生としてグローバル・コミュニケーション学部に魅力を感じる理由の一つであると言えるでしょう。もちろん、自分の努力なしでそんなことはありえません。今、私たちは日本で就職するために就職活動に一生懸命に取り組んでいます。しかし、母国と日本の就職の仕組みがだいぶ違うので、悩むことがたくさんありました。そんな中、初めての社会学部との合同ゼミに参加しました。
今回の合同ゼミの授業テーマは「日本の企業の採用」でした。社会学部・産業関係学科の寺井ゼミでは「日本の採用と優秀な人材」に対して熱心に学んでいる、とのことでした。また、私たちも3年間鈴木先生の選択科目やゼミで日本企業における外国人社員の位置づけや留学生の就職活動について学んできました。これまでこの授業で「外国人から見た日本の就活」について意見を交換し、日本以外の海外の就職活動について勉強してきました。その結果、日本の就職活動に対して意見が湧きました。それを日本人学生の前で発表したいと思いました。そんな機会は初めてでしたので、それぞれの意見をまとめて緊張しながら発表の準備を行いました。
3年の間、GCの授業が今出川の方で行われた事もなく、しかも他学部の日本人学生とデスカッションをするという機会があまりなかったため、1週間前からドキドキする気持ちでした。 「外国人の労働・就活」という主題に対する話について、日本人学生の意見を聞いたり、寺井先生の講義を聞いたりすることができて、今まで鈴木先生の授業で学んだことを元に意見交換ができる実現の場ともなりました。ゼミの先生だけではなく、実際に企業の元人事部にいらっしゃったTAの方もいて、知りたいことや悩み事をたくさん質問することができました。何よりも印象的だったのは、外国人が疑問と思っている日本の採用制度の中で「外国人社員も入社試験としてWebテストを受ける必要があるか」について、実は日本人学生も納得できない部分だったということです。また、私が疑問に思っていた日本と母国の働き方に対する価値観の違いも実感できました。レジ打ちバイトをしている韓国人の友達が、お客さんが並んでいるのにもかかわらず、自分の退勤時間になった瞬間、レジを閉めてそのまま帰ったという話を聞いたことがありました。それを聞いてこれは価値観の違いなのか、それとも自分の友達が自己中心的なのか複雑な気持ちでした。ところが、寺井先生が旅行先での経験で全く同じエピソードを聞かせてくださり、その場合は当たり前だと教えてくださいました。これはまさに働き方における日本と海外の価値観の違いにより生じたことだと気づきました。これからは価値観の違いを念頭におきながら、自分の就職活動を進んでいくべきだと思いました。
それ以外にも、現在の就職活動の進捗状況や細かい悩み事など、みんな同じ就活生としての悩みを交換できてとても有意義な時間でした。
これから本格的に始まる就職活動に対する理解が深まり、「よし、頑張ろう」という熱意が出来上がるモチベーションになった特別授業でした。
グローバルコミュニケーション学部 日本語コース3年 宋ヒョンソ