Study Abroad 2023 2024.05.15
北京大学
- 中国
- 北京大学
みなさんこんにちは、北京大学からのSAレポートです。今回は私が参加した北京大学の春季運動会の様子と4月末から5月の初めにかけての長期休暇である劳动节(労働節)期間中の旅行の様子をお伝えします。
春季運動会では北京大学の各学部が陸上競技で競い合いました。開会式では各学部の入場パレードや扇子を使ったダンスなどがあり、多くの観客で賑わっていました。智能学院の二足歩行ロボットもパレードに参加し、その可愛らしい様子が中国のネットで話題にもなりました。
私は学部対抗のマイルリレーにロシア人、ドイツ人の友人と参加しました。高校生のときに長距離走をやっていたのですが、400mという中距離走の試合に出ることは初めてでした。試合前はとても緊張していましたが、仲間とウォーミングアップをしているうちに緊張もほぐれ、リラックスして試合に臨むことができました。本番では実力を出し切ることができ優勝することができました。スポーツを通じて留学生の友人と仲を深めることができた大切な経験になりました。
次に労働節期間中の旅行の様子を紹介します。私たちは今回中原に位置する開封、鄭州、洛陽を訪れました。いずれも長い歴史をもつ古都になります。
まずは開封に行き開封博物館を参観しました。開封は北宋の都であったため、特に宋代の展示が豊富でした。私はさまざまな磁器が特に印象的でした。夕方になれば開封の鼓楼周辺に市が出て大変に賑わっていました。
次の目的地である鄭州では、河南博物院を参観しました。河南省には夏王朝があったとされる二里頭遺跡をはじめ、古代中国を代表する遺跡が多くあります。甲骨文字や金文に関する考古資料が豊富に展示されており非常に興味深い経験になりました。
最後に洛陽、ここでは世界遺産に登録されている龍門石窟を訪れました。この石窟最大の仏像である盧舎那大仏の高さは17メートルを超えるとのことで、これは鎌倉大仏よりも数メートル高いそうです。中国の仏教史について学ぶ貴重な機会となりました。
私はS君と洛陽で別れたあとそのまま四川省へ行きました。北京大学で知り合った四川出身の友人J君と一緒に成都と重慶をまわる旅行でした。
成都では三国志に登場する劉備の陵墓がある武侯祠や古代蜀の都である金沙遺跡博物館を訪れました。幼いころ好んで読んでいた三国志の英雄の陵墓を訪れるのは感慨深い経験でした。金沙遺跡博物館では河南博物院で見た同年代の中原文化の文物との違いを見ることができ興味深かったです。
夜はJ君の家族と一緒に四川省の名物である火鍋を食べました。J君の両親だけでなく、おじいさん、おばあさん、叔母さん家族も来ていて計14人の大所帯でした。彼らは四川方言で話すのでなかなか聞き取ることが難しかったですが、分からない言葉はJ君が教えてくれました。火鍋には羊の肉や豚の脳みそなど様々な食材を入れて食べました。豚の脳みそは四川でよく食べられているそうです。J君によると四川の子供たちは豚の脳みそを火鍋などの料理に入れて食べるのが好きなようです。いやな臭みもなく濃厚な豆腐のようで美味しかったです。
重慶は街の作りが特徴的でした。山の上に居住ビルを建築しており、坂が多いので白象居のような、異なる高さに三つの出入口がある不思議な建物が多くあります。街を歩くと迷路を歩いているようで楽しく何日でも歩ける気がしました。
また重慶は日中戦争期に国民政府が日本軍の攻撃を逃れて一時的に首都とした街でもあるので、日中戦争の傷のあとが多く見られました。日中戦争期に防空壕として使われていた場所を火鍋屋として使っている場所もありました。
清代に建設された湖広会館では四川省に各省から集まってきた移民の歴史を学ぶことができました。四川といえば辛い料理で有名ですが、これも他省からやってきた移民の食文化が流入したことによるものらしくJ君も驚いていました。
今回の成都と重慶の旅行では四川省の歴史や食文化を学ぶことができました。中国国内を旅行すると各地域によって方言や食文化、生活文化が異なるのでまるで世界旅行をしている気分になります。私たちの留学も残りわずかです。残りの時間を大切に最後まで頑張ります!最後まで読んでいただきありがとうございました。
〔北京大学留学中 T.Aさん〕