StudyAbroad 2024 2025.05.07
北京大学
- 中国
- 北京大学

大家好!こんにちは!
北京からお届けするSAレポート、今回は「アジアンユースプログラムによる威海研修旅行」についてご紹介します。
中国の春も深まり、過ごしやすい季節となってきました。そんな中、私たちは北京を離れ、山東省の美しい港町・威海(ウェイハイ)を訪れました。威海市は山東省の東端に位置し、美しい海岸線と豊かな海洋資源を持つ都市です。この研修旅行は、日本・中国・韓国をはじめとしたアジア諸国の若者同士が交流を深め、学びを共有する「アジアンユースプログラム」の一環として実施されました。四日間という短い日程でしたが、文化・自然・学術・産業と、非常に多岐にわたる内容で充実した時間を過ごすことができました。
一日目、私たちはまず、威海市内の美しい浜辺を訪れました。初めて訪れる威海の海辺はとても穏やかで、美しい風景が広がっていました。波の音を聞きながら、開放的な空間で自然に触れることができ、心がすっと落ち着くような時間となりました。海風はやや冷たかったものの、澄んだ空と透き通る海水が印象的で、「ここから始まる研修旅行に何が待っているのだろう」と、期待感が一層高まりました。
二日目は、学びの一日となりました。午前中は北京大学威海海洋研究院を訪問しました。ここでは中国が取り組む海洋研究について説明を受けました。広大な中国の海洋資源とそれに対する先端的な研究の姿勢に深く感銘を受け、海というフィールドの持つ可能性と責任について考えさせられ、海洋研究の重要性を改めて認識しました。
午後は爱伦湾海洋牧场を見学しました。ここでは海洋生物の養殖がどのように行われているのか、また、それが地域の環境とどう調和しているのかを学びました。水産業における持続可能性や、海洋生態系の保全に対する中国の取り組みを実際に目で見て知ることができ、大変貴重な経験となりました。また、養殖場で収穫したばかりの新鮮な海産物の試食もでき、その美味しさに驚きました。
三日目は、人とのつながりを感じる一日でした。午前中は山东大学の学生との交流会が開かれ、限られた時間ではありましたが、互いの国の学生生活や興味関心について意見交換を行いました。異なるバックグラウンドを持つ仲間と話すことで、自分自身の視野も広がったように思います。
午後は威海世高光电子有限公司を訪れ、医学・生物学・ハイテク技術がどのように産業として活かされているのかを学びました。工場見学を通して、ハイテク産業の最前線を体験することができました。彼らの説明を聞きながら、この地域が単なる観光地ではなく、先端技術の発展にも力を入れていることを知り、威海に対する見方が大きく変わりました。
四日目は、地域の歴史と文化に触れる一日でした。午前中に訪れた威海博物館では、威海が持つ交易の歴史や、近代における外交の中で果たした役割について展示を通して学びました。威海は古くから重要な交易港として栄え、近世には日本や西洋諸国との外交の舞台ともなった場所です。特に、威海が清朝末期における国際関係の要所であったことを知り、威海という都市が世界とどれだけグローバルにつながっていたかを実感しました。
この四日間の研修旅行を通して、私は単なる観光では得られない多くの学びと発見を経験し「学ぶ」ことの楽しさを改めて感じました。自然、文化、人、産業、それぞれの分野において、実際に現地に足を運び、見て、聞いて、感じることで、机上では得られない生きた知識を吸収できました。また、日本や中国だけでなく、アジア全体が共に未来をつくっていく上で、若者一人一人のつながりがとても大切であると強く思いました。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
【北京大学留学中 T.Kさん】