Study Abroad 2023 2023.09.08
University of Newcastle
- オーストラリア
- 欧米
時の流れは早いもので、GCEで1番に出国した私たちチームNewcastleの留学期間は残り3カ月を切りました。今回はオーストラリアのUniversity of Newcastleに留学中の私がAustraliaやNewcastleの魅力とその裏側をみなさんに語りますので、ぜひ最後まで読んで下さい
前述したように、GCEのトップバッターを切った私たちチームNewcastleの出国日は2月10日でした。しかし、同志社大学での期末試験との兼ね合いで2月6日から1週間オンライン授業を受けてからの出発となりました。そして、11月下旬のSA終了までのおよそ10か月間にわたり語学学校、アカデミック科目(大学の正規授業)を通して、現地での学習に励んでいます。
【Welcome to Newcastle】
「ニューカッスル」か「ニューキャッスル」か、どちらが正しい読み方なのかいまだにわかりませんが、以下の文章では「ニューカッスル」と読んで街を紹介していきます。
≪立地≫
ニューカッスルはオーストラリアのNSW州(ニューサウスウェールズ)にあって、シドニーに次ぐ州内第2の都市です。ニューカッスルにはシドニーのオペラハウスに匹敵するようなこれといった観光名所はありませんが、多くの自然や公園に囲まれ、アクセスの良いビーチも数多くあるので、住むのにはとても良い街だと感じています。主な移動手段としてはバス、電車、トラムです。
≪気候≫
冬の峠は過ぎましたが、春の兆しはなかなか見えてこないニューカッスルです。ニューカッスルはDeakin Universityのあるメルボルンと比べると暖かいです。夏は35度以上の日が連日続きますが、朝晩は涼しくなるため、日本と比べると快適です。冬の朝は5度以下、かつ日中は気温差が15度以上ある日もあり、風邪をひきやすいので注意が必要です。
≪ニューカッスルの日常≫
ニューカッスルの特徴の一つはオーストラリアに長く住んでいる人が多いことです。良い意味で田舎なので、留学生以外の他国からの移民や旅行客がシドニーやメルボルンの主要都市と比べると圧倒的に少なく感じます。人の温かみもあり、バス停で待っている時など結構な割合で声をかけてくれます。この間は道を歩いていると小学生6人組に「髪色素敵だね」と言われたので、「ありがとう」と答えました。また、治安がとても良いです。
金曜、土曜の夜の9時から10時になるとクラブに行く人たちが大騒ぎをして、電車やバスが無法地帯のようになりますが(卵が降ってくることもあります)、話してみるといい人ばかりなので心配する必要はありません。ニューカッスルで過ごして半年以上が経ちますが、GCEの仲間6人は盗難に遭ったことがありません。ビーチで泳ぐ際には荷物をすべて放置しています(よくないことです)が盗もうとする人はいないので安心しきっています。(でも、気を付けたほうがいいですね。)スーパーやコンビニ、ショッピングモール、レストラン、カフェなど、生活に困らない程度の店はあるので、田舎好きでのんびり過ごしたいけど、田舎過ぎない生活がしたい人におすすめです。
日本でいうとダイソーのようなお店が1店舗だけありますが、やはり日本食が恋しくなります。物価に関しては都市部と大差がないように感じます。スーパーで半額になっているものが多いので、上手に買い物すると節約できます。外食をすると普通の店でも20-40ドルはかかるので高く感じますが、雑貨や服は日本とあまり変わりません。
≪ニューカッスルの休日≫
夏場は毎週のようにビーチに行っています。波に揺られながら過ごしていると、すぐに4,5時間は経ってしまいます。
以前、波が高すぎて沖に流され、おぼれそうになって救助ボートに助けてもらったのを鮮明に覚えています。正直、もう死んでもおかしくないと思いました。みなさんは気を付けてください。ビーチで食べるフィッシュアンドチップスやハンバーガーも最高です。
ニューカッスルを抜け出してシドニーに行くこともよくあります。シドニーまでは電車で3時間かかりますが切符は6ドル前後で、日帰りでもギリギリ行ける範囲内です。(今このレポートもシドニー行の電車で書いています。日帰りで行けるとはいえ、かなり遠いです。)シドニーには一風堂、やよい軒、無印、ユニクロ、紀伊國屋書店などあるので、日本が恋しくなったらとりあえずシドニーに行きます。
シドニーではブランド物からコスメまで欲しいものがなんでも手に入るので散財しがちです。1000ドルのジャケットを躊躇なく買っている人もいました。
【The University of Newcastle】
ニューカッスルについて少しばかり語りすぎてしまいましたが、次に学習環境について、語学学校とアカデミックに分けて説明していきます。ニューカッスル大学には2つのキャンパス(Callaghan Campus, City Campus)があります。Callaghanキャンパスはまるでジュラシックパークのように自然が多く、歩くだけで疲れるほど広大です。学校内に食事を買う場所が少なく、Subwayのサンドウィッチばかり食べていたので飽きてしまいました。学校内にシャトルバスが走っているので、迷子になっても大丈夫です。City Campusはニューカッスル中心部にあるビル型キャンパスです。キャンパスの近くの公園はとてもきれいで、その近くにあるハンバーガー屋さんは私の行きつけです。
≪語学学校≫
語学学校はUpper IntermediateとEAP (English for Academic Purposes)の2つのレベルを10週間ごとに履修します。それぞれのコースにおいて授業は3時間ずつあり、出席はILH(Independent Learning Hour)と呼ばれる1時間の自学自習も含めて、計4時間/日で出されます。Upper Intermediateでは、エッセイの書き方、リーディング力を上げる訓練、文法の確認など、基本的な事柄を学びます。課題やテストはほとんどなかったため、自由時間がとても多かったです。中間試験はプレゼンテーションとエッセイライティング、期末試験は口頭試問とエッセイライティングでした。EAPに入るとアカデミックの授業を意識した、より難しい内容の会話練習、学術的なトピックでのプレゼンテーションなどの授業が多くなりました。9時から12時のクラスと13時から16時のクラスに分かれ、私は午前のクラスだったので、午後はフリーという日が多かったです。中間試験はエッセイと口頭試問のみでしたが、期末試験になるとリーディングやリスニングの試験もありました。語学学校は空き時間をどう使うかで英語力の伸びに差が生まれるような気がします。2月から6月まで5カ月間のELBPを終了したのちアカデミックに進みます。
≪アカデミック≫
7月中旬にアカデミックが始まり半分が終了しました。個人的にはとても早く感じます。アカデミックでは自分が取りたい科目を選択して履修することができます。難しい科目を取って課題に追われている学生もいれば、学校が週に2日しかなく昼まで寝てしまう学生もいます。ニューカッスル大学の授業はLectureとTutorial/Workshopの2パートに分かれています。Lectureは大講義で50人ほどが大教室に集まってメモを取りながら教授の話に耳を傾けます。Lecture内でも質問はできますが、どちらかと言えば「学ぶ」授業です。TutorialとWorkshopはほぼ同じで、10人~30人ほどが3~4人程度のグループに分けられ、与えられた課題や設問に対して話し合って作業を進める主体的な姿勢が求められます。WorkshopまたはTutorialはLectureで学んだ内容をもとに自分の意見を共有する「学んだことをアウトプットする」授業です。私はマーケティングの授業を取っていますが、初週は教授の言っていることが早すぎて何もわからない、かつ質問の内容も理解できず、アジア人が2人しかいないクラスでは誰を頼っていいかわからない状況でした。しかし、それでもなんとかなります。しっかり予習・復習をしていると、その科目に対する知識も増え英語にも慣れてくるので、思っていたより大丈夫でした。次のレポートが3000語という日本では経験したことがなかった字数なので少し動揺していますが、頑張りたいと思います。このセメスターは10月末に終わりテスト期間に入ります。そして、成績が開示されて以降の11月下旬に帰国予定です。
【ホームステイ・寮】
前半(語学学校の期間)はGCEの6人ともホームステイを経験し、アカデミックが始まってから2人が寮に入りました。寮にいる学生たちは、他国からの留学生や現地の学生と共同でキッチンやシャワーを利用する5人程度のユニットに分かれて過ごしています。毎日の自炊が大変だと言っていますが、現地の友達が作りやすいらしいので少し羨ましいです。
ちなみに寮はCallaghanキャンパスにあるので、授業が始まるぎりぎりまで寝られるメリットもあります。ホームステイは正直、相性や運が大事になってきます。6人中2人はホームステイ先を一度も変えず順調に過ごしています。私の場合、ホームステイ先から学校までが遠すぎるのが問題でした。ホームステイ先の最寄りの駅までバスで15分、歩いて1時間かかり、そこから電車でおよそ30分、降車後歩いて15分とトータルで1時間~1時間半かかるくらい遠かったです。最寄りのバス(バス停もないので手上げたらどこでも止まってくれるくらいの田舎ですが)は1日に4~5本しかなく、日曜日は1本もありませんでした。ホームステイを変更してからは、大学までバスで10分になり、よかったです。基本シャワーは10分~15分程度のルールが設けられます(ステイ先によっては5分というところもあるくらいです)。料理はパスタや肉と野菜、たまにご飯が主流です。基本的に素材を生かしたものか日本人には馴染みのない味付けなので、最初はいいですがだんだんと和食が恋しくなります。ホストによって対応は様々で、休日に一緒に出かけるところもあれば、逆に放任主義のところもありますが、コミュニケーションをとる機会は多いです。
【編集後記】
留学生のリアルを綴らせていただきましたが、ニューカッスルの魅力は伝わりましたでしょうか。日本での生活からかけ離れて驚きの連続ですが、この生活がもうすぐ終わってしまうと考えると、どこかさみしいという感情が芽生えてきます。長期留学に対してはじめはためらいがあるかもしれませんが、自分自身を成長させるため一歩踏みだしてみると多くの新たな知見があります。留学生活を通して、InstagramなどSNSにあげるキラキラした部分は氷山の一角にすぎず、自分の言いたいことを英語で言えず、言語の壁や文化の違いによって苦しんだ部分の方が多かったです。また、今まで当たり前だと思っていたことが当たり前でなくなり、逆に今まで当たり前でなかったことが当たり前になったという経験もたくさんしてきました。けれども、英語力が伸びたのはもちろんですが、頼れる人が少ない中、どんな環境でも生きていく力や自身で問題を解決する力など、今後生きていく中で必要となる力を身に付けられたのではないかと感じます。チームNewcastleの留学期間はあと2か月半ほどしかありませんが、帰国までにたくさんの思い出を作り、様々な経験を通して少しでも成長できるように全力で頑張りたいと思います。
少し長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
【Newcastle大学留学中 O.Yさん】