Study Abroad2014 Vol.4 2015.05.07
北京大学
- 中国
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こんにちは。北京大学留学中の中国語コース3回生です。久々の北京留学組の投稿となってしまいましたが、新学期も始まり、24名全員元気に日々邁進してします。近頃の北京は快晴続き、街行く人も薄着になり、もう夏の到来です。留学前に1期の先輩から北京の春は短いよと聞いてはいたものの、あまりの短さ(私の体感ではわずか1、2ヶ月ほど)に驚いています。
さて、今回は私が先日参加致しました、中日学生手話交流南京事業について紹介したいと思います。この活動は同じく北京大学に留学中の早稲田大学が主催しているものです。毎年早稲田大学では恒例となっている活動ですが、お願いすれば他大学の学生でも参加することができます。今年度は早稲田大学から4名、筑波大学から1名、同志社大学からは私、計6名で活動しました。活動の目的としては、手話を通して日中交流をはかるということで、実際に南京にある聾唖学校に赴き現地学生と交流します。実際の交流期間はたったの1日ですが、その1日のために約3ヶ月間中国手話を訓練し、交流会で披露する出し物なども練習します。
そして4月24日~26日、実際に南京にて活動してきました。まず24日、南京大虐殺記念館を見学後、老人ホームを訪問しました。翌日25日が手話交流会本番でした。まず学生と挨拶を交わし、校内案内をしてもらい、その後、体育館にてお互い出し物を発表し合い、集合写真を撮りました。簡単な交流会でしたが、私自身これが人生で初めて聾唖者の方と関わる機会でした。彼らは耳が聞こえなくとも言葉を話す訓練を受けており、なんとダンスまで踊れます。そして彼らのほとんど全員が日本人と交流するのは初めてだというのに、心から私たちを歓迎してくれました。耳が聞こえないというハンデを全く感じさせないほど元気で純粋で心優しい学生たちと交流している間は本当に楽しく、日中間の壁がそこだけ取り払われたかのような感覚でした。“中国人”としてではなく、一人の人間として彼らと知り合えたことが心から嬉しかったです。彼らにとっての言語は手話です。自分の拙い手話で自分の意思が伝えられた瞬間は言語の無限の可能性を実感しました。そして最終日は南京市内巡りをして北京に帰りました。南京の街は古都、京都を思い出させるようなとても美しい街並みで、満喫できました。
今回の南京での活動で、コミュニケーションについて深く考えさせられました。日頃中国語だけを熱心に勉強してきましたが、中国語が話せてもすべての中国人と話ができるわけではありません。手話という一つの言語を通して交流し、人と言語を通して繋がれることの素晴らしさを心から実感できた、とても良い機会になりました。ぜひ帰国してからもこの経験を何かに生かしたいです。
[北京大学 留学中 E・Aさん]